1、取り外し可能な義歯による治療
失ってしまったあなたの大切な歯のかわりに働く“第二の永久歯”
インプラントは、むし歯や歯周病で抜けた歯にかわって咬み心地や見た目を回復するための治療法です。大昔のローマ時代にもインプラントは使われていました。現在使われているインプラントは、50年くらい前につくられ、改良を重ねて非常に性能が良くなり、世界中で使われるようになりました。インプラントは自分の歯のように使い心地がよいために、「乳歯」「永久歯」に続く「第三の歯」や「第二の永久歯」と呼ばれることもあります。
歯がなくなってできなくなったり、あきらめていたことが、インプラントによってもとどおりできるようになり、生活に豊かさが戻ってきます。
- インプラントでは次のようなことが可能になります。
- 入れ歯では味わえない歯ごたえのあるものが食べられて、おいしくバラエティーのある食事が楽しめます。
- 左右でバランス良く咬めるので、残っている歯で無理に噛むことが無くなり、自分の歯も長持ちします。
- 入れ歯のように取り外しをする面倒がなく、気軽に外出や旅行が楽しめます。
- 発音が安定するので会話が楽しめます。
- 見映えのする口元がもどって、気持ちよく笑顔をつくれます。
- しっかり噛むことにより、かたよりのない栄養バランスのとれた食事がとれて健康に貢献します。
このように暮らしそのものがインプラントによって快適になり、あらたな人生を送ることも夢ではありません。
1、取り外し可能な義歯による治療
メリット
・取り外し式でない
・比較的短期間で治療が終わる
・保険適応内であれば治療費が比較的安価
・噛む感触が自分の歯と近い
デメリット
・隣の歯をたくさん削る
・支える歯の負担が大きい
・たくさんの歯がなかったり奥に支える歯が無いとできない
3、インプラント治療
インプラント治療にはたくさんのステップがあります。またインプラント治療を成功させるために十分な検査が必要です。さらにインプラントを長持ちさせるためにメインテナンスも重要です。それらの工程を示します。
STEP9 形、使い心地などをチェック
STEP11 定期的なメインテナンス
インプラントのメリット
インプラント治療の強みは、義歯をしっかり固定できることです。インプラント治療では、残っている歯を削ったり、残っている歯に義歯を安定させるための装置を付けたりしません。残っている歯の負担が少ないをことも、インプラント治療の利点です。
インプラントのデメリット
インプラント治療には、全身状態がよくないとうまくいかない、治療期間が長め、治療費が高額といった弱みがあります。インプラントは骨と強くつきますが、粘膜とはあまり強くつかないため、天然の歯に比べ感染に弱いことも欠点です。さらに、インプラントをしたい場所に骨が十分ないと、治療が難しくなることも欠点です。インプラントが抜けたり大きく壊れたりした時に、修理が難しいこともあります。最近では10年間持ったインプラントが95%あったという報告(文献:Albrektsson T, Donos N:Implant survival and complications The Third EAO consensus conference 2012; COIR, 23(suppl6),63-65,2012.)もあります。しかし100%の成功ではありません。インプラントに取り付けたかぶせ物や入れ歯が壊れることもあります。いずれも治療が終ったあとのメインテナンスをしっかりしないと長持ちしません。
当院のインプラントケース
1.前歯1歯欠損ケース
左上(写真では右)の前歯の差し歯が取れて来院されました。
診査したところ、歯根が縦に折れたため抜かないといけなくなりました。
抜歯したところが安定するのを待ちました。
インプラントを埋め、骨に着くのを待って歯を被せるための
土台を付けました。
最終の歯を入れて終了しました。これからインプラントを長持ちさせるためには、 口の中の状態のチェックと取りきれない汚れの除去のために定期的メンテナンス が必要です。
2.前歯2歯欠損
前歯のブリッジが外れて来院されました。左上(写真では右)の歯は歯根をの残すことができましたが、右上(写真では左)の歯は、縦に歯根が折れていたため抜かないといけなくなりました。
抜歯したところが安定するのを待つ間、反対咬合の左上(写真では右)前歯を矯正治療して噛み合わせを正常にしました。
インプラントを埋め、骨に着いた後、前歯の自然観を出すためインプラント周囲歯肉の形を、仮歯で作り上げています。
歯肉の形が、周囲の天然の歯と遜色のない形になったので、最終の歯を入れ終了しました。これからインプラントを長持ちさせるためには、 口の中の状態のチェックと取りきれない汚れの除去のために定期的メンテナンス が必要です。